この「ハートのエースが出てこない」は、キャンディーズがブレークする「春一番」の前作にあたり、シングル「ハートのエースが出てこない」のジャケットは、アメリカンドールをあしらったセーターにジーンズ姿のものでした。
また「ハートのエースが出てこない」と言えば、キャンディーズ全盛期のライブを支え、後の「スペクトラム」の母体にあたるバックバンドのMMP(ミュージック・メイツ・プレイヤーズ)のオリジナル曲「SUPER CANDIES」から「ハートのエースが出てこない」に繋げるメドレーは、キャンディーズのライブの名物になっていました。
大ブレークの「春一番」の勢いにのって発売したキャンディーズの新曲「夏が来た!」は、爽やかでポップなサマーソングで、「春一番」に続いてチャートトップ10入りするヒットとなりました。
なお、ご紹介の動画は、1976年8月のステージから「夏が来た!」と「年下の男の子」の2曲を収録したものになってます。
前年リリースされた「夏が来た!」とともに、キャンディーズを代表するサマーソングとなる「暑中お見舞い申し上げます」です。
この「暑中お見舞い申し上げます」がヒットしていた同年7月17日、キャンディーズは日比谷野外音楽堂のコンサートで「普通の女の子に戻りたい」と発言し、キャンディーズは突然の解散する意思を発表。ファンにとってはとんでもない暑中見舞いになってしまった記憶に残る曲でした。
デビュー曲「あなたに夢中」、2ndシングル「そよ風のくちづけ」に続く、キャンディーズ3枚目のシングルとなる「危ない土曜日」なのですが、まだまだキャンディーズは、TBS系『8時だョ!全員集合』のマスコットガール的イメージが強く、一部のコアなファンからは支持され続けますが、人気に火が付く事は、この時点ではありませんでした。
ちなみに、この「危ない土曜日」もセンターでメインボーカルを務めたのはスーでした。
この「その気にさせないで」では、「年下の男の子」「内気なあいつ」でお姉さん路線へ踏み出したキャンディーズが、もう一歩踏み込んで、ちょっとセクシーなキャンディーズを見せてくれました。
また、この「その気にさせないで」は、10代の頃キャンディーズのファンだったというB'zの松本孝弘が、TAK MATSUMOTO名義でリリースしたアルバム『THE HIT PARADE(ザ・ヒット・パレード)』でカバーしています。
この「やさしい悪魔」は、アン・ルイスのデザインしたセクシーな衣装が話題となり、親指と小指を立てるデビルサインがファンの間では流行しました。
この頃のキャンディーズの曲は、前作の「哀愁のシンフォニー」やこの「やさしい悪魔」と、それまでのキャンディーズのイメージからすると、かなり大人っぽい路線になってきています。恐らく、当時ライバルとされていたピンクレディーとの差別化も狙いとしてあったのではないでしょうか?
キャンディーズは、東京音楽学院のスクールメイツ出身の。ラン(伊藤蘭)、スー(田中好子)、ミキ(藤村美樹)の3人組のアイドルユニットで、72年のNHK「歌謡グランドショー」のマスコットガールに3人揃って抜擢され、翌73年にこの「あなたに夢中」で歌手デビューします。
デビュー前からキャンディーズは、当時人気のTBS系「8時だョ!全員集合」にレギュラー出演もしており、メディアへの露出度はありましたがファンを夢中にするほどのヒットとはなりませんでした。ちなみに、キャンディーズがトップアイドルへと飛躍するには、この「あなたに夢中」発売から1年半ほどの年月が必要となります。
「年下の男の子」は、それまでのセンターでメインボーカルだったスーから路線を変更、お姉さんキャラのランをセンターでメインボーカルにして歌った最初曲としても有名です。結果的にこれがキャンディーズ人気に火をつけることになり、トップアイドルへと上り始めるきっかけとなります。
ちなみに、当時の人気アイドルの売り出し方は、妹的なイメージで売った方が当たることが多かった時代で、キャンディーズも当初はハイトーンボーカルのスーを前面に出す戦略をとっていました。「年下の男の子」以降のシングルでは、「わな」でミキがセンターを務める以外はすべてランがセンターを務めることとなります。
もともとこの「春一番」は、前年発売されたアルバム『年下の男の子』の収録曲の1曲だったのですが、シングルカットされると約50万枚をセールス。前年発売の「年下の男の子」の売上げを抜き、それまでのキャンディーズとしての最大のヒットとなります。
当時絶大な人気があったテレビ番組「8時だョ!全員集合」にレギュラー出演するも、まだまだトップアイドルにまでは至らなかったキャンディーズにとって、その人気に火をつける、まさしく「春一番」となった1曲です。
1977年7月17日、日比谷野外音楽堂のコンサートで発言した、「普通の女の子に戻りたい」の解散宣言は、当時は流行語にもなっています。3人は9月末でキャンディーズを解散する意思を固めてましたが、事務所の説得で解散は半年先送り。この後、引退までの期間を全国ツアーと、引退を意識させるような内容のレコードをリリース。最後のシングル「微笑返し」でお別れとなります。
キャンディーズの解散コンサートは、1978年4月4日、後楽園球場に5万5千人を集めて行われ「微笑返し」も熱唱。「私たちは幸せでした」の言葉を残し、4年半の活動に終止符を打ちます。
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